73.職業を選ぶ
随分昔の話ですが、難聴の女性が銀行のテラー(窓口業務)なって、「お客さんが何を言っているのかを聞き取るのがとても大変でした。結局辞めました。」という記事を読みました。この記事を読んで思ったのは、辞めてしまったことへの感想ではなく、難聴の女性でも銀行のテラーになれるんだということでした。
テラーになるまでのいきさつはいろいろあったでしょうが、とにかく、聴覚障害だからといって最初からやりたいことを諦めることはないと思いました。それで、息子に対しても「聴覚障害だからそれは難しいよ、できないよ。」等の表現は一切しませんでした。
私が記憶している、息子がなりたかった最初の職業は駅の改札員だったと思います。幼稚部くらいのころでしょう。その後、本屋さんや、作家になりたいとも言っていました。そのあとだと思いますが、スターウォーズなどのSF映画をたくさん見せたせいか、映画監督になりたいと言い出しました。
実は、私は、この作家や映画監督になりたいという言葉が大変気に入っていました。なれることなら、ぜひなって欲しいと思っていました。それで、息子に簡単なものでいいから映画を作ってみたらどうかと誘ったりしました。
私はサラリーマンです。私はサラリーマンという職業はつまらないと思ってきました。私は息子をできることならサラリーマンにしたくはないと思っていました。作家や映画監督になりたいという息子の夢が好きだったのは、第一にサラリーマンではなかったことです。
これまでもこのブログで何回も書いてきましたが、耳から情報が入りにくいと職業というものがどんなものかが捉えにくいと考えていました。それで、機会あるたびにいろいろな職業や会社を見せて教えることを続けてきました。
私がずっと考えてきたことは、やりたい職業がなくなったときに会社勤めを考えればいいということです。それまでは、とにかく自分のなりたい職業の夢を追え。男は通常、妻を含めて家族を養っていく立場にある。社会に出たら、1日のほとんどの時間を仕事に費やすことになる。それくらい人生の大きな時間を占めるのが仕事なのだから、好きなこと、やりたいことを仕事にすることを諦めるなと思っています。
息子は、もう自分の職業をかなり絞ってきているようです。現実を目の前にすれば、職業は収入の安定、社会的地位、やってみたい・みたくないなどいろいろな指標で選ぶことになります。でも「夢をあきらめるな、何歳になっても。」と思っています。
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